秋は果物の季節ですね。
ぶどうや梨、そして柿!
生の柿も美味しいですが、干し柿は、甘くて、美味しさが凝縮されていて大好きな食べ物の一つです。
干し柿は買うとなると、結構高いものですが、実は意外と簡単に作れてしまうのをご存知でしょうか?
ここでは、作り方や注意点などをご説明したいと思います。
柿 干し柿の作り方
干し柿にする柿は、普通にスーパーで売ってる生で食べる柿ではなくて、渋柿のほうが適しています。
それは、渋柿のほうが実は糖度が高いからなんです。
ただ、渋柿はそのままでは渋くて食べられません。
それは、柿に含まれているタンニンが原因なのですが、このタンニン、渋柿に含まれているのは水溶性と言って、水に溶ける性質があるので食べると唾液に溶けて渋みを感じるのです。
これが、干すと不溶化といって水に溶けない性質に変わります。
そのため、「甘くなった」と感じるのですね。
甘柿にもタンニンが含まれていますが、甘柿の場合は熟すとタンニンが不溶性の物に代わるため甘いのです。
干し柿は、柿を美味しく食べるための昔の人の知恵なんですね!
それでは、干し柿の作り方をご説明します。
【材料】
渋柿:10個
紐 :5メートルくらい
紐は丈夫なものなら何でもよい。あまり太くなくて結びやすいものが使いやすいです。経験上、タコ糸が細くて丈夫で使いです。
【皮むき】
1.柿のヘタとその周囲の皮をむきます。これをやると2の作業がやりやすくなります。
2.ヘタの周囲から下にむけて皮をむく。
【紐つけ】
3.1メートルくらいのヒモを5本準備する。
4.2個で1組になるように柿のヘタにヒモの両端を結ぶ。
【殺菌】カビ防止対策です。
5.沸騰した鍋に柿を5~10秒間くらい入れて引き上げる。カビが生えにくくなります。
【干す】
6.軒下などの日当たりと風通しのよいところに干します。雨にあたるとカビが生えてダメになるので注意してください。
柿同士がくっつかないように上下にずらすのが干すときのコツです。くっつくと乾きにくくなりカビが生えやすくなります。
↓イメージこんな感じです(私の写真ではありません)
【もむ】
7.1週間位して外側が乾いて固くなったら、指で押すようにして優しく軽くもみます。
数日したら、再度もむ。こうするとで表面は固いけどまだ中が渋いということを防ぎます。これをやると、渋みが早く抜けて早く甘くなるのと、外側はしっかりしていて中がとろっとした美味しい食感になります。
【完成】
8.天気にもよりますが3週間くらいで完成です。
干し柿の柿の種類
生食用の甘柿は、和歌山や奈良が生産が多いのですが、干し柿用の柿の生産は、長野県が1位、次が福島県、山梨県です。
渋柿用の柿の種類で生産量が多くて有名なのは、
堂上蜂屋:完全渋柿。9割以上が福島県産。
甲州百目:不完全渋柿。福島県と山梨県が主産地。
平核無(ひらたねなし):不完全渋柿。「ひらたねなし」と読みます。福島・新潟・山形・山梨・長野が産地。
市田柿:不完全渋柿。全てが長野県産で、飯田市、高森町、豊丘村が産地。
三社:完全渋柿。その全てが富山県産。
などの品種で、長野県の市田柿は有名ですね。
普通のスーパーでは渋柿は最近あまり売ってませんので、上記の産地を参考に探してみて下さい。ネットなどでも販売されています。
5キロか10キロでいくら、みたいな感じで販売されていることが多いです。
柿 干し柿 カビ対策
干し柿を作るときに最も注意が必要なのは、カビです。
上記の通り、干す前に熱湯消毒をするものの、カビ菌なんて空気中にうようよいるので、あんまり気を抜いて放置しているとカビが生えてしまいます。
そんなに神経質になる必要はないですが、やはり、時々見てあげるのが必要ですね。
干し柿を作るのに適した気温というのは15度前後と言われており、首都圏ですとこの気温になるのは10月後半から11月にかけてです。
10月前半くらいですと、まだ暖かい日があったりして、カビに悩まされることになりますので、あまり早くに取り掛からないほうが良いかと思います。
また、干し始めはできるだけ天気の良い日が続いたほうが望ましいので、始めるときには天気予報を少し注意しましょう(^^
日光消毒もカビ対策になります。また雨にあたるのは厳禁です(当たり前ですね)。
いくら注意しても2~3週間干している間には天気の悪い、ジメジメした日があったりして、カビが生えてしまった!ということもあると思います。
その場合、早いうちに気づければ、表面をきれいに焼酎で洗って、カビを取り除けば大丈夫です。
ただし、中まで傷んでしまったようであればあきらめましょう!
まとめ
いかがでしょうか。
昔、秋になると祖母が家で干し柿を作っていたのが懐かしくて、最近我が家でも秋になると手作り干し柿を作るようになりました。
今年も作りますので、作った際には写真をUPしたいと思います。
意外と簡単においしく作れる手作りの干し柿、正直、デパートなどで売ってる高級品よりおいしく出来上がります。
是非一度試してみてはいかがでしょうか。
以上ありがとうございました。
因みに、干し柿用の渋柿ってどこに売ってるんでしょうか?
渋柿を売ってる場所についての記事はこちらをご参照ください
⇒神奈川で渋柿を販売している場所はあるの?渋柿で干し柿の作り方