石油ファンヒーターは換気不要?一酸化炭素中毒対策や危険性は?


少し寒くなってきたので、そろそろストーブを使う準備をされているご家庭も多いのではないでしょうか。

ストーブには色々ありますが、価格が手ごろで使い勝手も便利なのが石油ファンヒーター。

ところで石油ファンヒーターって、部屋の中で石油を燃やして熱を出しているわけですが、暖炉とか昔の石油ストーブみたいに換気のための煙突がついてませんよね。

危なくないのでしょうか?

一酸化炭素中毒の心配はないのでしょうか?

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石油ファンヒーターは換気不要なの?

結論から先に言うと、石油ファンヒーターは、1時間に1~2回程度の換気が必要です。

以下、その理由などについて確認したいと思います。

石油ファンヒーターとは?


まずは、簡単に石油ファンヒーターがどんなものなのか見てみたいと思います。

石油(灯油)を燃焼させるタイプの暖房器具は、大きく分けて、1.FF式(室外換気タイプ)と 2.開放式(室内換気タイプ)の二つに大別されます。

その中で、石油ファンヒーターは、熱を出してそれをファンで送り出すタイプの石油ストーブのことをいいます。

もともと石油ストーブは、FF式のストーブが先に登場したのですが、これは排気のための煙突を室外に付ける必要があるため大がかりなものでした。

その昔(相当昔です^^;)、私が通っていた小学校では、教室に煙突がついてるタイプの石油ストーブが設置されていました。煙突の掃除とか、手入れが結構大変な代物だった記憶があります。

でも、灯油に限らず、燃料を燃焼させると一酸化炭素など有害物質が発生するため、どうしても煙突は必要なものだったんですね。

ところが、大手の電機メーカー(三菱電機だそうです^^)が灯油を完全燃焼させる技術を開発したことをきっかけに、②の開放式と呼ばれる石油ファンヒーターが登場したのです。

完全燃焼するため、室内の空気を使って燃焼させ排気もそのまま部屋に戻すことが出来るという「煙突が不要」なストーブが作られるようになったのです。

この、煙突不要な石油ファンヒーターは、その利便性からあっという間に普及し、今では石油ファンヒーターといえば開放式のものが一般的になっています。

石油ファンヒーターってどんなのがあるの?

この開放式と呼ばれる室内換気タイプの石油ファンヒーターは、基本的な構造上、大きく分けて3種類あります。

①ブンゼン式
燃料の受け皿からポンプで灯油をくみ上げ、その灯油を気化器という装置で気化させて、ガスバーナーのように燃焼させる仕組みものもの。

②油圧電送式
灯油を熱せられた筒に空気と一緒に送り込んで気化混合させて、そのガスをバナーで燃焼させる仕組み。

③ポッド式
マットに敷いた蒸発皿に灯油を垂らして、ヒーターで直接過熱する仕組みです。

石油ファンヒーターは換気不要なのか?

上記の通り、構造的に若干の違いはあるものの、どんな石油ファンヒーターも灯油を燃焼させることで熱を発生させる点は変わりがありません。

燃料である灯油を完全燃焼させる仕組みを簡単に説明すると、灯油を器具を使って強制的に気化させ、空気との混合ガスにしたうえで燃焼させることで完全燃焼させる、というものです。

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基本的には完全燃焼しているのと、最近の商品には、不具合が発生した際に自動停止する装置が付いていたりするので、必要以上に心配する必要はないと言えます。

ただし、石油ファンヒーターは絶えず部屋の空気を使いながら燃焼させる仕組みですので、新鮮な空気が足りなくなると、不完全燃焼が起こる危険がある、ということが言えるのです。

自動停止装置がついているとはいえ、密閉された部屋での使用は避けるのと、1時間に一回~2回、最低1~2分程度の換気をしながら使うことがおススメです。

石油ファンヒーター使用時の一酸化炭素中毒対策は?

灯油やガス、炭などの燃料を燃やすタイプの暖房器具で最も気をつけなくてはならないものの一つが、一酸化炭素中毒でしょう。

一酸化炭素・一酸化炭素中毒とは?

では、一酸化炭素や一酸化炭素中毒というのは、どういうものなのか、簡単に確認しておきたいと思います。

炭素や、それを含む有機物が燃焼すると二酸化炭素が発生します。

二酸化炭素は安定した状態の気体であり、通常の空気中にも含まれている無害の物質です。

ところが、十分な酸素がない状態で燃焼すると、不完全燃焼がおこり、ススが発生するのと同時に一酸化炭素が発生してしまうのです。

一酸化炭素は、無味・無臭、かつ不安定な物質で、それ自体が可燃性の気体です。

非常に酸素と結びつきやすい性質を持っており、一酸化炭素を人が吸ってしまうと、血液中の酸素と結びついてしまうため血液中の酸素が奪われてしまい、中毒症状が起こるのです。

一酸化炭素中毒になると、頭痛などが起こり重い場合には命にかかわることもある恐ろしいものです。

石油ファンヒーターを使うときの一酸化炭素中毒対策は?

石油ファンヒーターを使う際の一酸化炭素中毒の対策は、使用している室内の酸素濃度が低下することによる不完全燃焼が起こらないよう、部屋の空気の換気をすることです。

また、背面にある吸気口は、扇風機の裏面と同じくホコリがからまって目詰まりしやすいです。

そして、十分な空気が吸い込まれなかったり、ホコリなどの異物を吸い込むことも異常燃焼につながり一酸化炭素が発生しやすくなるので、マメな掃除を心掛けましょう。

石油ファンヒーターの危険性は?

石油ファンヒーターは、使用上の注意点を守って使えば、大変使い易く安全で便利な暖房器具です。

最後にどんな点に注意をすればよいのか確認したいと思います。

火災になる恐れ

・給油時は火を消す
・カセットボンベを近くに置かない
・石油ファンヒーターの周囲や上に洗濯ものなどをかけない。
・カートリッジから灯油が漏れてないか確認をする。
・エアーフィルター、空気取り入れ口、吹き出し口はこまめに(週1回くらい)掃除をする。
・周りに可燃物をおかない

やけどなどのけがにつながる恐れ

・温風や輻射熱に直接長時間当たらない
・吹き出し口等の高音部のやけどに注意
・吹き出し口をふさがない

事故の恐れ

・不良灯油の使用禁止
・1時間に1~2回程度の換気をする
・寝るときや外出時には消す
・高地で使用する場合には注意

まとめ

石油ファンヒーターは、注意点を守って使えば大変便利な暖房器具です。

我が家でも、その使い易さから冬の暖房は石油ファンヒーターを中心に使っています。

注意点を守って暖かい冬をお過ごしください!

以上ご参考になれば幸いです。

ありがとうございました。

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